母数が無ければ始まらない!?メールマーケティングでリストを増やすために必要な施策
メールマーケティングを行おうにも、メールアドレスのリストが無ければ始まりません。ただ、現時点で保有するリストが0件だとしても、まだ諦める必要はありません。
リスト集めには、さまざまな方法が存在します。そこで今回は、「メールマーケティングを始めたいけれど、肝心のリストが無い」「保有リストが少ないので、効率的にメールマーケティングを実践できていない」といった方々のために、メールアドレスリストの集め方にスポットを当てて、紹介をしていきたいと思います。
メール購読の登録フォーム作成と設置
最初にご紹介する方法は、リスト収集のため自社のWebサイトなどにメルマガの購読登録フォームを設置するものです。この方法によってブログやコミュニティページに設置し中長期的にリストを収集していきます。
多くの件数を集めるには時間はかかりますが、本記事内で紹介する「広告」などの他のリスト収集施策と連動ができるようになりますので、最初に設置することをおすすめします。
購読登録フォームは、マーケティングオートメーションツール(以下、MA)やメール配信システム、フォームシステムを利用することで作成ができます。フォームシステムの中には、無料のツールも存在します。
設置するページは、コラムや記事ページなど、メルマガの内容と連動しそうな箇所に設置すると良いでしょう。顧客の目にとまりやすい場所に設置するのが一般的であり有効な方法です。例えば、一定時間経過時に画面上でポップアップなど動きのあるものを設置しても良いでしょう。
フォームのアンケート項目はメルマガの購読が目的です。そのため「メールアドレスのみ」など可能な限り少ない項目数にし、登録のためのハードルを低くするのがコツです。
ギフトやクーポンなどのインセンティブ
登録フォームと連動して、登録者にはインセンティブを用意するのも良いでしょう。
メルマガを購読する事で、特別なメリットが得られると顧客に感じさせ、購読の登録を促します。その際には、他の媒体では得られないメルマガ購読者だけの限定的なインセンティブである事を強調するとより効果的です。
例えば、以下のようなものをメルマガ購読のためのフックとして活用します。
- 商品やサービスのディスカウント
- 限定的なセールやイベントへの招待
- ホワイトペーパーやガイドブックなどのフリーギフト
- セールの事前告知
- 抽選で新規登録者にプレゼント進呈
SNSでの拡散
また、SNSを利用したリストの取集方法もあります。
上述のホワイトペーパーやガイドブックのダウンロードをフックとしてタイムラインに投稿し、「いいね」や「ツイート」ボタンを押したユーザーからフォロワーへの拡散を狙います。
投稿内では、購読者登録フォームのリンクを直接貼るか、フォームへと通じるランディングページへのリンクを貼って登録を促します。その際には、ランディングページやサンクスページなどにシェアボタンを配置すると、投稿が拡散する可能性も高くなります。拡散が進むほど、購読者が増える可能性が高くなります。
展示会/リアルイベント参加
費用がかかる手段にはなりますが、展示会やイベントなどでの名刺獲得、もしくは購読者を直接獲得する方法もあります。年間、さまざまなビジネステーマの展示会やイベントが各地の展示場やイベントホールなどで開催されています。自社の商品やサービスのPRに適した展示会やイベントもきっと見つかる事でしょう。
こういったビジネスイベントには、数多くの人が来場して名刺交換を行っています。イベント会場で名刺を獲得し、会期終了後に来場の御礼と一緒に、購読の登録フォームを含んだメルマガ購読の案内を送ります。
また、名刺獲得を経ずにイベント会場で直接メルマガをPRするためのチラシやパンフレットを直接配布してみましょう。商品やサービスのチラシ・パンフレットの一部分に掲載する方法もあります。他には、受け取ってもらいやすい名刺タイプのカードを作成して配布しても良いでしょう。この際には、QRコードなどの手軽にメール購読の登録フォームへのたどりつけるリンクを用意しておく事をおすすめします。
他社のメールマガジンを利用した宣伝
他社のメルマガにて自社のメルマガのPRを行う方法もあります。
有料のものでは、展示会などのビジネスイベントの運営団体が発行するもの、メディアの運営企業が発行するメルマガなどがあります。費用を抑えるために、パートナー企業や取引のある企業が運営しているメルマガに掲載させてもらう交渉を行うのも手です。
また、掲載するメルマガは同業界のものである必要はありません。商品やサービスが異なる業界のメルマガでも、同じ購読者層が含まれているかもしれません。実際に、特定業界向けのメルマガに異業種の広告を載せることは珍しくありません。
広告の利用
短期間で多くの購読者を集めたい場合には、広告の利用が有効です。
Facebook、TwitterなどのSNSでは、投稿をそのまま広告として出稿できたり、少額からでも広告の出稿を行う事ができます。
Facebookは、自社ページに「いいね!」したユーザへのターゲティングや、既存リストをアップロードして既存リストに似た属性を持つ類似ユーザを集めるターゲティングでの出稿手法があります。
Twitterには、自社のアカウントのフォロワーはもちろん、自社でない特定のアカウントのフォロワーをターゲティングするなどの広告配信方法もあります。
やや費用は高く、運用のハードルも上がりますが、検索エンジンに広告を配信するリスティング広告もあります。リスティング広告は、検索エンジンから流入するユーザーを狙う広告なので、ニーズが顕在化したユーザーに狙いを定めて認知を拡大させられます。広告は費用をかけて短期間で認知の拡大を行う手法です。費用をかけない場合には、時間はかかりますが認知の拡大は可能です。予算と期間を考えて実施を検討しましょう。
リスト取得ツールを活用する
また、BtoB企業向けでメールアドレスを含んだ顧客リストを取得できるサービスもあります。業種・業態を選び、それに沿った企業のリストを収集したり、中には、検索エンジンのように特定のキーワードを含んだ企業のリストを収集してくれるサービスも存在します。有料のツールですが、BtoBで「リスト0件からメールマーケティングを実践したい!」という方にはおすすめです。
メールのコンテンツを良質にする
最後にご紹介する方法は、メールのコンテンツを購読者が読みたがる良質なものへと改善していく方法です。この方法は、もっとも基本で重要です。
そもそも、いくら広告やキャンペーンを打ったとしても、購読者が読みたい・読むことでメリットが得られるメルマガでなければ読まれません。購読者にとってメリットのあるコンテンツを備えたメルマガであれば、SNSの投稿の拡散や紹介などもあり、購読者は自然と増えていくものです。
購読者像と、購読者が求めるメリットの整理を定期的に行いつつ、コンテンツを作っていきましょう。
まとめ:リスト0件からでもスタートできるメールマーケティング
メールマーケティングの実践には配信のためのメールアドレスのリストが必須です。とはいえ、リストを取得する方法は数多く存在します。
これらの方法を利用すれば最初はリストは0件からでも十分にメールマーケティングが実施可能です。費用の関係でハードルが高い手法もありますが、無料で行える手段もあります。
先にも説明しましたが、広告などの費用をかける手段は、本来かかる時間を短縮しスピーディに施策を実行するために有効なものとなります。時間がある場合には、まずは無料で行える手段でじっくりと着実にスモールスタートをしてみましょう。
そして何よりも一番重要なのはコンテンツです。ここを疎かにしているとメールマーケティングの成果は出ません。購読者を意識したコンテンツ作成と並行して、自身の状況にあったリスト獲得の方法を実践してみてください。