BCCで大量メール配信は危険!今すぐやめるべき3つの理由と対策とは
ビジネスメールでBCC機能を活用している方は多いのではないでしょうか。
メールを送る相手以外にもメールを閲覧してもらう際にBCC機能を用いてメールを配信することは一般的な活用方法ですが、企業によってはBCC機能を大量のメール同時配信機能(一斉配信メールシステムの代用)として活用しているケースも見受けられます。
しかし、そのようなBCC機能の使い方には3つの危険が潜んでいることをご存知でしょうか。
今回は導入実績5,000社を超えるメール配信システム「配配メール」を提供する株式会社ラクス監修のもと、BCC一斉配信メールの危険性と対策を解説します。
BCC大量メール配信の3大危険要因
BCC機能を用いたメールの同時配信は「個人情報漏洩を起こす危険」「メールサーバがブラックリストに載ってしまう危険」「メール配信不可による機会損失を起こす危険」の3つの危険を孕んでいます。
人為的ミスによる個人情報漏洩を起こす危険
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の「個人情報の取り扱いにおける事故報告にみる傾向と注意点」によると、企業が個人情報漏洩事故を発生させてしまう原因として、端末や書類の紛失が最も多く、次点として「メール」の誤送信が挙げられています。
出典:(平成28年度)「個人情報の取扱いにおける事故報告にみる傾向と注意点」
端末や書類の紛失が原因の個人情報漏洩事故は平成25年の実績と比較すると横ばいですが、「メールの誤送信」については平成25年が274件、平成27年は409件と増加傾向になっています。
メール誤送信の原因は、ほとんどがケアレスミスです。
そもそも宛先を誤った人に設定してしまい、個人情報が記載されたファイルを送付してしまうケースもありますが、多くの場合が「BCCに入力したつもりのメールアドレスが誤ってTOやCCに入力されてしまう」ことで発生します。
普段からメールを扱う方の中には、「そんな間違いをするわけがない」と思う方も多いかもしれません。
しかし誤送信のほとんどが上記のような原因で発生しているのは事実です。
目視での確認を怠ってしまったがために個人情報漏洩を引き起こしてしまい、後にお詫びの広報を行う必要が発生したり、場合によっては被害者への損害賠償が必要になったりします。
平成26年には、厚生労働省の業務委託先である浜銀総合研究所が、顧客へのメール配信をする際にBCCに入力すべきメールアドレスを誤ってTOに入力してしまい、600名以上のメールアドレスが流出する事故を起こしています。
参考:メールアドレスの漏えいについてのお詫びとご説明 | 株式会社浜銀総合研究所
また平成28年には、内閣官房国土強靭化推進室が外部へのメールを送信する際に、同じくBCCに入力すべき宛先のメールアドレスを誤ってTOに入力してしまい、39名のメールアドレスが流出する事故を起こしています。
参考:内閣官房国土強靱化推進室におけるメールアドレスの流出について | 内閣官房国土強靱化推進室
これらの情報漏洩事故は、BCCメールを活用して多くの宛先にメールを配信しようとした結果、目視での確認作業を怠ったり、入力ミスが起きたりしてしまうことが主な原因です。
情報漏洩事故を発生させてしまった場合、損害賠償を支払う可能性もあります。
NPO 日本ネットワークセキュリティ協会の「2016年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書 〜個人情報漏えい編〜」によると、一人あたりの平均損害賠償額は3万1,646円となっており、万が一事故を発生させてしまうと、顧客の信頼を失うだけではなく、金銭的なコストや顧客対応の人的なコストも発生します。
自社メールサーバのIPアドレスがブラックリストに載ってしまう危険
BCCを用いて一斉配信メールをしていると、自社のメールサーバがブラックリストに載ってしまう危険性があります。
IPアドレスとは、ネットワーク上の機器に割り当てられた識別のための番号を指します。「123.456.7.89」 というように、数字を「.(ドット)」でつないだ形で表されます。よく「ネットワーク上の住所」と説明されます。
例えば、取引先の担当者にメールを送信するときには、1通のメールが自社のメールサーバのIPアドレスから送信されます。
ですが、BCCに多くのアドレスを入力して、同時に大量のメールを配信すると、1つのIPアドレスから大量のメールが送信されることになります。
それらのメールを受信したプロバイダやキャリアは、同一IPアドレスから多くのメールを同時に受信すると、「迷惑メール」だと判断してしまうことがあるのです。
皆さまがお使いのメールサービスのプロバイダ、キャリアそれぞれの努力によって、迷惑メールを自動で判別するようにしており、その判断基準は年々厳格になっています。
判断基準の一つとして「同一IPアドレスからの大量受信」があります。
例えばBCCを用いて自社の営業リストに対して一斉配信を繰り返していると、受信元のプロバイダやキャリアから迷惑メールだと判断されてしまう可能性があるのです。
さらに、同じような行為を続けていると、迷惑メールを送る業者のIPアドレスであるという判断をされてしまい、通常業務でお客様や取引先に送信するメールすらも迷惑メールとして扱われる可能性もあります。
そうなると、自社のメールサーバのIPアドレスがブラックリストに登録されてしまうことも十分あり得ます。
このようなブラックリストは様々な団体がそれぞれのアプローチで登録しており、除外申請を行う必要があります。
いずれにせよ、ブラックリストに登録されて通常メールすらも配信できないようにならないように、BCCを活用した一斉配信は避けたほうが賢明です。
そもそも大量の宛先にはメールが届かず、機会損失を起こす危険
先述した内容にも近いのですが、BCCを用いて、同一IPアドレスから大量のメールを一斉配信しても、受信者側のプロバイダやキャリアにブロックされ、送りたいメールがそもそも読んでもらえない可能性があります。
時間をかけてメールの本文を作成しても、遷移先のランディングページを作成しても、そもそも受信者にメールが届かなければ本末転倒です。
効率的なメールマーケティングにはメール配信システムを活用するべき
BCCを用いて、大量のメールの一斉配信を行う目的は様々ありますが、その中でも営業リストに対してのメールマーケティングとして活用することが多いのではないでしょうか。
普段使用しているメールソフトを用いることでメールの作成は簡単にできますが、BCCを用いたメール配信だと、先述の3つの危険が潜んでいます。
さらには、通常のメールソフトの場合は、一斉配信できるメールの量もメールサーバの容量によって制限されます。
またメールマーケティングを行う上で重要な効果測定もできません。メールマーケティングの効果測定として、「メールの配信数」「メールの開封数」「メール本文内のURLクリック数」などが挙げられます。
配信したメールがそもそも開封されていなければメールの件名を工夫する必要がありますし、クリック数が少なければテキストの内容を修正しなければなりません。
通常のメールソフトを用いたBCCを使用した一斉配信メールはリスクがあるだけでなく、効果測定もできません。
「ただメールを配信しているだけでメール自体が受信されていない」という状態を生み出しているかもしれません。
BCCメールを卒業するなら配配メール
BCCメールを大量に配信することは大きな危険性が潜んでいることを解説しました。
しかしコストをかけることに躊躇をしてしまい、有償のメール配信システムを使用せずにBCCメールで営業メール配信を行なってしまっている方は多いはずです。
本記事を監修している配配メールは月額10,000円〜で配信数を気にすることなく、セキュリティを保った形でメール配信を行うことができます。
思い立ったタイミングでBCCで大量メールを配信する、という場当たり的なアプローチではなく、もう一つ上のステップである「メール マーケティング」を始めたいという方は配配メールの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
配配メールは本格的なメールマーケティングをはじめる際に必要な機能が揃っており、かつ配信数に関わらず料金が定額となっているので、初心者の方でも利用しやすいメール配信システムです。
管理画面も使いやすく、配信したメールのエラーがあった場合の解析、効果測定も簡単に行うことができます。
配配メールは専任の担当者による活用サポートも受けられるため、導入の支援や、運用支援も受けることができます。
万全の運用体制で本格的なメールマーケティングをはじめたい方は、『配配メール』に相談してみてはいかがでしょうか。